パンチ・ライン

2003年8月20日
僕の好きな小説家の一人、北方謙三さんのある小説に、こんな一説がありました。

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 「東京を出発してからはじめて、むなしさに似た気持ちに襲われた。むなしいというより、すべてが面倒だという思いに近いかもしれない。」

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また、漫画、『バガボンド』の単行本の巻末に、井上雄彦さんのこんな言葉があります。

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言葉にした途端になにか違和感をおぼえる。そういうことがある。
 
 人の感情とは、言葉で過不足なく表せるもののほうがじつは少ないのかもしれない。
 
 形のない感情を形のないままに伝えられないものか。


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時間が経ってからの方が、自分の気持ちを素直に表現する事ができる事、よくありません?

「あの時、ああ言っておけば・・・」
「あの時、ああしておけば・・・」

人が感じうる全ての感情は、その場で言葉に出来る事の方がまれなのかもしれません。

そして、それを理解する時間の程度も、またそれぞれ。
次の日に分かる事もあれば、何年、何十年と経ってから分かる時もあるわけで。

でも、今すぐに、誰かに伝えたい事、分かってほしい事も、世の中にたくさんある。
こういう場面に出くわした時、自分の不勉強さにふがいなくなる。
それが、形を伴わないものならば、なおさら。

世の中、わからない事だらけです。
そして、それを伝える手段や方法、技術は、まだまだいっぱいあると思います。


世界は広い。
まだまだ色々勉強せねば!

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